社会福祉士

-Social Worker-

 

「社会福祉士」という資格を聞いたことありますか?

「社会福祉士及び介護福祉士」法に位置づけられた国家資格です。

「介護」といえば何をする人なのかイメージしやすいですが、「社会」福祉士についてはイメージしづらいもの。

この法律では「専門的知識技術を持って、身体上、もしくは精神上の障害があること、または環境上の理由により日常生活を営むのに支障があるものの福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者、または医師その他保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡および調整その他の援助を行うことを生業とする者」とされています。

つまり、生活上の問題に対して福祉の視点で相談に応じ、助言や関係者との調整、問題解決に向けた援助を行う専門家ということになります。

オフィス朔では、成年後見人等の受託、おひとりさま支援(仮称、準備中)を社会福祉士の業務としています。

*成年後見制度とは

成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害、発達障害などによって物事を判断する能力が十分ではない方について、その方の権利を守る援助者(成年後見人等)を選ぶことで法律的に支援する制度です。

成年後見制度には2つの制度があります。

1つは法定後見制度といい、現に判断能力が不十分になっている状態でその程度により後見・保佐・補助の3段階に分かれています。

2つ目は任意後見制度と言い、判断能力が不十分になる前に、そうなる時に備えてあらかじめ本人が選んだ人に代わりにしてもらいたいことを決めておく制度です。

法定後見制度のイメージ
後見 保佐 補助
対象 判断能力が欠けているのが通常の状態の方 判断能力が著しく不十分な方 判断能力が不十分な方
同意したり、取り消すことができる行為

(日常生活に関する行為は含まれません)

原則としてすべての法律行為 借金、相続の承認など民法13条の1項記載の行為のほか、申立てにより裁判所が定める行為 申立ての範囲内で裁判所が定める行為
代理することができる行為 財産に関するすべての法律行為 申立ての範囲内で裁判所が定める行為 申立ての範囲内で裁判所が定める行為

 

本人以外の申立てにより、保佐の場合は代理権を与える場合、補助の場合は開始の審判、同意権・代理権を与える場合は本人の同意が必要となります。

成年後見人等ができないこともあります。婚姻や遺言、養子縁組等の一身専属に関する行為は代理できません。その他、入院や入所の際の身元保証人になること、延命治療や医療行為に関する同意もすることができません。

成年後見人等の役割は、ご本人の通帳の管理や不動産の管理、年金等財産の管理事務、入院・入所や介護サービスなどの利用手続、行政窓口での各種手続きなどの事務を権限の範囲内で行います。

その事務を行うにあたっては、本人の意思を尊重し、心身の状態や生活の状況に配慮しなければならないことが定められています。そのため財産の管理をするだけでなく、日常生活が送れるように必要なサービスの契約などを行いますが、直接介護をしたり、通院に同行したり、買い物の代行を行うこと(事実行為)を職務とするわけではありません。

 

*おひとりさま支援(仮称・準備中)

自由に動けなくなったとき、病院に入院するとき、いざというとき、ひとりで暮らしていて身近に頼れる人が少ない、いたとしてもここまでのことをお願いすることができない。

そんな場合でも安心して暮らしていきたい。様々な問題が起きても、自分の思いを伝えできる限り自分らしく暮らしていきたい。

そういう希望や安心のための支援を考えています。

対象となるのは、判断能力があり契約ができる方。成年後見制度の対象となる前の方です。

行政書士や司法書士など士業専門家と連携しています。必要に応じ専門家とも契約を結ぶことになります。

 

人はどんな方でも必ず最期の時に向かって時間が流れていきます。最期まで自分の思うように自分らしく生きていきたいと誰もが願うもの。

現在は生き方も多様になっていて、生涯を一人で過ごしたり、法律婚の形態をとらないパートナーなど様々です。夫婦どちらか片方が先に亡くなっても、遺された一方は子どもが手伝っていく。そういうことが誰にでもあるわけではなくなりました。

でも、まだまだ社会はそれに対応できていません。「家族でないと」「保証人がいないと」「本人でないと」できません。「〇〇だからだめです」といわれることも多いのです。

老いだけではなく、病気や障害により、若くてもこのような困難が生じる可能性はあります。

友人、知人などの力になってくれる人がいることはとても心強く、安心の一つですが、どこまで頼れるのか、頼っていいのか、それは人それぞれ。

一人でも安心して生きてそして最期を迎えられる。そんな社会が実現するよう願って「おひとりさま支援」の活動準備をしています。